-Summary-
【ストーリー】
パリ郊外、再開発中の街の一角、古い路地に佇む屋敷。ジャンは、そこに住む気難しそうな中年の写真家ステファンの助手として働きはじめた。「これこそが本来の写真だ!」等身大の銀板には、ドレスを着て空虚な表情を浮かべるステファンの娘マリーが写っている。ステファンは娘をモデルに、ダゲレオタイプという170年前の撮影方法を再現していたのだ。露光時間の長い撮影のため、動かぬように、手、腰、頭……と拘束器具で固定されていくマリー。
「今日の露光時間は70分だ!」ステファンの声が響く。
【ダゲレオタイプ】
世界最古の写真撮影方法。
長時間の露光を必要とするため、人物を撮影する場合は長時間に渡り身体を拘束される。ネガを作らず、直接銀板に焼き付けるため、撮影した写真は世界にひとつしか残らない。「写真を撮るとは命を削り取ること」と思われるほど、モデルになる者は命がけで被写体になっていた。その撮影は被写体と撮影者の愛情交感であり、束縛でもある。
引用:http://www.bitters.co.jp/dagereo/story.html